石狩市浜益区の「床丹」で思う

  • 2017.04.03 Monday
  • 21:05

取材で、石狩市浜益区の「床丹」という集落に立ち寄りました。

 

昭和30年代には、ニシン漁や国道の工事で300人もいたとか。

いまでは、3〜4世帯しか住んでいない寂しいところです。

 

 

こんなところでも集配があるんですね。

バカが付くほど真面目だなぁ。

 

床丹について、2014年10月に、別のブログに書いた記事を貼り付けます。

何故か、ほとんど小論文です。

 

限界集落と言う言葉をご存じだろうか。
 

「住民の50%以上が65歳以上で構成され、社会的共同生活の維持が困難な集落」と

旭川大学教授の大野晃氏が、1991年に定義しています。


高齢化率だけで見ると、僻地のみならず都市部の一定の地区でも“限界”を迎え、
都市型限界と言う新たな言葉も生み出した。


2007年に財政破綻した夕張市の高齢化率は、46%(2014年現在)を超え、
集落どころか市町村事態の存亡にかかわる事態となっている。


 

これが一般的な限界集落の状況である。


しかし私はこの定義に疑問を抱かずにはいられない。

確かに著しく人口が希薄なうえに高齢化率の高い地域はあるが、

産業の衰退や水没などやむを得ない理由以外、集落が消えた話は聞いたことがない。

「限界集落は存在するのか」を考えながら、地域社会について考えてみたい。

 

 

札幌市から車で1〜1時間半程度の場所に、石狩市厚田区、浜益区がある。
市町村合併で石狩市に編入される前は、それぞれ人口2千人以下の小さな村だった。

産業は漁業を中心とし、そのほか林業や農園などの第一次産業が主流である。
人口の分布は、広範囲に少数の集落が分散している。

 

 

この浜益区床丹集落は人口9人。
公式資料によると世帯数も9世帯となっているので、全員が一人暮らしである。

周りにある施設は地区会館とポストがあるだけで、店はおろか自販機も何もない。
したがって生活物資の購入には、数少ないバスを利用するしかない。

集落を見ると全員が
65歳以上になっていることは間違いない。


 

不便な土地で高齢者が数人で暮らすためには共生が欠かせない。

孤立死してしまう都市よりも、集落には盤石なコミュニティがある。



数年前まで集落の人口が12人と聞いているので、ここ数年で3人減ったことになる。
この集落に新しい住人が加わるとは思えないので、いずれ誰もいなくなるのかも知れない。
ただしそれは「過疎」であって「限界」ではない。



 

また、この集落は住民だけではなく自然とも共生している。

その象徴がこの床丹川である。


集落の真ん中を流れるこの川は、最低限にしか河川工事を行っていない。
人の手で形を変えられることなく、自然が人々の暮らしに息づいている。




この集落を初めて訪れたのは約5年前。

自然と調和した風景に思わず目を見張った。
河口では鮭が遡上し、新しい命を産み落とす。

集落には札幌から遊びに来た孫用に天然プールが用意されている。
上流にはサクラマスをはじめとする希少種が生息し、原生林に息吹を与える。



 

数年前、この川に砂防ダム4基の建設が予定された。
50年前に一度氾濫したことがあるから」と言うのが建設理由だった。
その後、床丹川は一度も氾濫していない。

「もうすぐ、ここから人はいなくなる。自分たちのためなら、工事はしなくていい」
住民は川と共存することを望んだ。自然保護団体も建設反対を求めた。
そのおかげで
20142月に、工事凍結が決定した。


文明が時とともに自然に覆い尽くされる。自然の節理なのではないだろうか。
いずれ床丹の集落は無人になるかも知れない。

しかしそれは限界を超えたからではない。


人間の開発は自然の破壊だ。一度破壊されれば川は死ぬ。

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